慢性腎臓病について
慢性腎臓病は、腎臓のなかで血液をろ過し、尿をつくる部分(ネフロン※)が徐々に壊れていく病気です。

正常な猫の腎臓では、1つ当たり約20万個のネフロンが働いています。
(下、イメージ図)

ところが、一部のネフロンが壊れてしまうと、
ほかのネフロンがその分も無理して働こうとします。

残されたネフロンに負担がかかりすぎ、さらに壊れるネフロンが増えます。

こうして慢性腎臓病では、腎臓の機能が低下していってしまいます。

腎臓は血液中の老廃物をおしっこに出せなくなりますが、
それでも汚れを出そうと無理をして、
水のような色の薄いおしっこをたくさん出すようになります。
体のなかに汚れがたくさんたまって、猫は弱ってしまいます。
また、色の薄いおしっこをたくさん出すことで脱水状態になり、うんちは硬くなることが多くなります。貧血を起こしたり、骨がもろくなり骨折しやすくなることもあります。
慢性腎臓病(CKD)の発生率について

慢性腎臓病を患うと、腎臓は進行性に悪化していきます。
一度壊れた腎臓は元に戻ることはなく、残された腎臓に過剰な負荷がかかるようになり、腎臓の臓器障害がさらに助長されてしまいます。そのため、CKDは早期発見・治療がとても重要です。